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令和8年度税制改正 食事支給に係る所得税非課税限度額の見直し

令和8年度税制改正 食事支給に係る所得税非課税限度額の見直し

長引く物価上昇を背景に、令和8年度税制改正では「食事支給に係る所得税の非課税限度額」 が、実に 42年ぶり に見直されます。
従業員への食事支給は「第3の賃上げ」とも呼ばれ、福利厚生の充実や人材定着の観点からも注目されています。
今回の改正内容を確認し、自社での活用を検討してみましょう。

今回の改正のポイント

 ・食事支給に係る 所得税の非課税限度額が引き上げ
 ・非課税限度額
   ・改正前:月額 3,500円以下
   ・改正後:月額 7,500円以下
 ・深夜勤務に伴う夜食代の非課税限度額も引き上げ
 ・令和8年4月1日以後に支給する食事から適用予定

食事支給は原則「現物給与」

企業が従業員等に弁当などの食事を支給した場合、原則として 「現物給与」 として給与課税の対象となります。
ただし、一定の要件をすべて満たす場合 には、給与として課税されず、福利厚生費として処理できます。

非課税とするための要件

次の 2つの要件をいずれも満たすこと が必要です。
 ・従業員等が 食事の価額の50%以上を負担 していること
 ・企業の負担額(食事の価額 − 従業員等の負担額)が非課税限度額以内 であること

非課税限度額の見直し内容

改正前(~令和8年3月31日)
・非課税限度額:月額 3,500円以下

改正後(令和8年4月1日以後)
 ・非課税限度額:月額 7,500円以下

物価水準の上昇を踏まえ、非課税限度額が大幅に引き上げられます。

深夜勤務時の夜食代も引き上げ

深夜勤務(午後10時~午前5時)に伴い、食事の現物支給に代えて支給する金銭についても、非課税限度額が見直されます。
 ・改正前:1回 300円以下
 ・改正後:1回 650円以下
(いずれも消費税額を除いた金額)

食事支給は「第3の賃上げ」

食事支給は、定期昇給やベースアップに続く「第3の賃上げ」 ともいわれています。
 ・実質的な手取りアップにつながる
 ・従業員満足度の向上
 ・人材の定着・採用面でのアピール効果
といったメリットがあります。

近年では、

 ・仕出し弁当
 ・提携飲食店で利用できる食事券・電子カード
 ・設置型の社食サービス
など、さまざまな形態が広がっています。

注意点(要件を満たさない場合)

要件を満たさない場合、
 ・企業負担額は 給与として課税
 ・源泉徴収事務の誤りにつながる可能性
があります。

従業員負担割合や月額の企業負担額については、制度開始前・変更時に必ず確認 しましょう。

まとめ

令和8年度税制改正により、食事支給に係る所得税の非課税限度額は大きく引き上げられます。

 ・福利厚生の見直し
 ・従業員の実質的な手取りアップ
 ・人材確保・定着対策

の一環として、今回の改正を前向きに活用することが期待されます。
制度を正しく理解したうえで、自社に合った形での導入・見直しを検討しましょう。